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TOPCIVIC PRIDE ACTION一覧御堂筋パークレット「いちょうテラス高麗橋」/大阪市

大阪府大阪市|2023年~

御堂筋パークレット「いちょうテラス高麗橋」/大阪市

御堂筋を“人中心”の道にするための社会実験
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■梅田から難波までを南北に貫き大阪の大動脈と呼ばれる「御堂筋(みどうすじ)」は多くの車が行き交う幹線道路。
2019年、大阪市は御堂筋を「世界最新モデルとなる、人中心のストリート」とすることを目指し、「御堂筋将来ビジョン」を策定。このビジョンは、人、モノ、資金、企業、情報といった都市資源を呼び込み、それらの交流を促進することで新たな魅力や価値を創出することを目的としている。特に2037年の御堂筋完成100周年を目標に、「人中心・フルモール化(道全体を歩行者専用空間に変える)」の実現が掲げられている。

 

■2001年に設立された一般社団法人御堂筋まちづくりネットワークは、御堂筋将来ビジョンを受け「御堂筋の広場化」に向けた活動を展開している。その一貫として「御堂筋パークレット社会実験」を実施し、歩道と緩速車線の一部を利用して仮設の休憩施設を設置することで、都市空間の再編を試みている。

 

※パークレットとは:車道や歩道の一部を活用し、ウッドデッキやベンチなどを組み合わせた休憩施設のこと。

 

■2022年に御堂筋パークレットの1基目として「いちょうテラス淀屋橋」がオープンし、2024年5月に2基目の「いちょうテラス高麗橋」がオープンした。
いちょうテラス高麗橋の設計コンセプトは「STEPS」。多様なスタイルで過ごせるようにステップ状(段違い)のストリートファニチャーを配置。さらに、空間をストリートファニチャーでリズミカルに区切ることでオープンな道にいながら心地良く過ごせる空間を演出。御堂筋のいちょう並木と呼応するようなルーバーが、デザインの特徴となっている。また、カーボンニュートラルを目指し、大阪府産の天然木を素材とし、ソーラーパネルによる電力供給や街園スケールの植栽帯の設置など、1基目にはなかった新機能も備えている。オープン後は、御堂筋で働く人々や周辺のファミリーに新たな休憩や談笑の場を提供し、御堂筋という場に新たな価値をもたらしている。

 

|担当者コメント(YOMIKO関西マーケットコンサルティングルーム 青山貴哉)

御堂筋を、まちと人の新しい“関わりしろ”を生み出す場所へ

 

御堂筋は大阪の梅田から難波までを繋ぐ大阪の大動脈。その中でも「いちょうテラス高麗橋」のあるエリアは数多くの有名企業が面するビジネス街となっています。そのため、忙しく働くオフィスワーカーがただ通り過ぎていく、まちとの“関わりしろ”の薄い場所でした。

 

そこで新たにつくるパークレットは、「まちと人と自然が緩やかに繋がる場所にしたい」という思いを込めて「STEPS」というコンセプトを掲げ、設計に取り組みました。

コンセプトづくりの出発点は、私たちYOMIKOチームも御堂筋で働く一員として、ここ御堂筋から日本を、世界を、時代をリードする都市体験を作りたいという思いでした。そしてそれは、パークレットが御堂筋で働く人が憩う場所になるだけでなく、休日に訪れる家族や小さい子ども、車いすの人など、まちを散策するあらゆる人を受け入れ、みんなが御堂筋で思い思いの時間を過ごせる居場所になることだと考えました。

 

「いちょうテラス高麗橋」のオープン当日、オフィスワーカーがお昼ご飯を楽しむ姿や、子どもたちがベンチで笑顔を見せる光景を目にしました。思い思いのスタイルで過ごせるストリートファニチャー(ベンチやテーブルなど)によって、かつては通り過ぎるだけだった場所が、ゆったり腰掛けたり、佇んだり、仲間と向き合ったりする、まちの中の居場所へと変わったのだと実感しました。

 

「シビックプライド」と言われると、どうやって醸成していくのか?捉えどころが難しく何をしたらよいのか迷うことも多いと思います。そんな時は、ちょっとしたことでもいいので小さな場のデザインから考えてみるのも良いかもしれません。そうすることで、その場をきっかけに新たな思い出が生まれ、それがシビックプライドのタネとして育ってゆくのだろうなと思います。

 

 

 

 

「©ToLoLo studio」
(010 SUB05929-Edit ToLoLo studio)

 

「©ToLoLo studio」
(024 SUB06019-Edit ToLoLo studio)

 

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