■「飛騨市薬草ビレッジ構想推進プロジェクト」は、飛騨市に自生している、245種類以上もある「薬草」を活用した地域おこしのプロジェクト。2013年からスタートし、市、NPO法人、薬草愛好団体、地元企業などが協働して、市民へ薬草知識・活用方法の普及活動を実施。
■プロジェクトの背景にあるのは、飛騨市の社会課題である高齢者人口の増加。市内の豊富な薬草資源を活用し、高齢者をはじめとする市民の健康づくりを行うとともに、薬草を軸にした観光資源の創出などによる地域の新たな魅力づくりを目指している。
■プロジェクトの規模は年々拡大しており、毎年「薬草フェスティバル」を開催している他、2014年・2019年・2023年には、薬草事業に取り組んでいる全国の自治体・団体が集まる「全国薬草シンポジウム」を飛騨市で開催。薬草事業の拠点として、飛騨市が認知されるきっかけに。
■2019年には、市民や観光客が日常的に薬草を体験できる場として「ひだ森のめぐみ」をオープン。他にも、薬草講座を定期的に開講したり、自生する薬草を見学できる場所として「朝霧の森」を整備するなど、様々な体験や学びのきっかけづくりを行っている。
関係者みんなが「官と民が本当にひとつになれている」と語るプロジェクト
「官民一体」は、地域おこしのキーワードとしてよく聞かれる言葉ですが、官民それぞれの立場や動機の違いが影響するなどして“本当に一体になれている”という実感がなかなか得られないケースも多くあります。
そんな中、「飛騨市薬草ビレッジ構想推進プロジェクト」では、取材にご協力いただいた飛騨市役所の今村さんも、市民の立場でプロジェクトを先導する北平さんも、地域プロジェクトマネージャーとしてプロジェクト活性化に取り組む岡本さんも、口をそろえて「本当に官と民がひとつになれている」と話していたのがとても印象的です。
取材を通して感じたのは、チームメンバーそれぞれの“異なる個”を尊重しあう関係性がつくられているということ。だからこそ、官と民で立場や動機は違っても、個が持っている熱量や能力を信じ、任せることができているのだと思います。
一体になろう、というよりも、むしろ「薬草を軸にしつつ、個がどう活きるか」を大切にすることが、結果として「ひとつになれている実感」を生むのだな、と気づかされた事例です。



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