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TOPCOLUMNSNSデータからシビックプライドの「今」を分析!(VOL.1)

2024.05.08

SNSデータからシビックプライドの「今」を分析!(VOL.1)

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こんにちは!シビックプライドポータル編集部の黒田です。今月からサイト内の「シビックプライドの今」にも使われているオンライン上のシビックプライド関連のニュースや投稿の中から編集部が面白い!と思ったトピックを取り上げて分析するコラムを始めます。このコラムを読むことで、シビックプライド関連の最新情報が分かる、「今」を体感できるようなコンテンツを目指していきます。それでは今月のシビックプライドの「今」分析をお送りします!

  • 黒田 太郎
    CIVIC PRIDE ポータル編集部
    シビックプライドポータル編集部として企画・編集・取材執筆を担当。普段はデジタルマーケターとして、企業のDX戦略、マーケティング戦略立案を支援。本業での業務を生かして、編集部ではSNSデータを使ったシビックプライド関連のニュースの分析、サイト運営などを行う。

過去30日間のワードクラウド

こちらが過去30日間の「シビックプライド」というワードを含む、SNS投稿、オンラインニュース記事から関連語をワードクラウド化したものです。毎月のように「まちづくり」や「連携協定」といったワードが大きく表示されていますが、今回は「阪急西宮」「デザイン提供」というワードに着目してみました。

ニュース記事の内容

これらのワードはユニクロが神戸三宮センタ―街に「ユニクロ神戸三宮店」をオープンするというニュースに紐づくものでした。

この店舗では神戸を代表する企業や団体とコラボした商品を店舗限定で販売していたり、再開発が進む神戸・三宮エリアのグルメやアートなどの最新スポットを紹介する「UNIQLO PRESS_KOBE」というタブロイド紙を無料配布したりするなど地域に密着したプロモーションや商品開発を行っていることが分かります。また、季節の花を販売する「UNIQLO FLOWER」も神戸で初めて展開するとの事でした。(*兵庫県内では同日に「ユニクロ 阪急西宮ガーデンズ店」でも実施するとの事でワードクラウド上ではこの「阪急西宮」というワードが表示されています。)

中でも注目したいのが、ユニクロが新たに提供するリペア、リメイクサービスの中で神戸のシビックプライド・メッセージ「BE KOBE」のデザインや神戸のイメージカラーをチェックで表現した神戸タータンなどご当地刺繍を使用できるというものです。

「BE KOBE」といえば阪神・淡路大震災20周年を機に「神戸の魅力は人である」という思いから生まれたメッセージで、シビックプライドの取り組み事例としても有名なものです。このユニクロの事例に代表されるように、企業が地元の住民や他企業を巻き込み、その地域のシビックプライドを高めるような活動をすることで、もっと地域に愛される企業・ブランドを目指す取り組みが近年増加しています。

企業×シビックプライドの取り組み

実は先ほどのワードクラウドの中にもそのような取り組みがもう一つ隠れていました。

こちらも店舗のオープン情報のリリースで、北海道のコープさっぽろ岩見沢南店に無印良品が出店するというニュースでした。

こちらの店舗には、岩見沢がかつて「炭鉄港」として知られていた当時の写真や実際に使用されていた石炭ストーブや鉱山内を照らすヘッドランプなどが店舗デザインに使用されているそうです。そのことに関して、ご自身も企画に関わられた岩見沢市議の平野義文さんがXで「地域の歩み、歴史の大切さからシビックプライドの醸成に寄与してくれます 」と投稿していました。

地方に先ほどのような大企業の大型店舗が出店するときにはプラスの影響のみならず、地元の経済や環境へのマイナスの影響が指摘されることもあります。企業側にとっては上手く地域に溶け込む、愛される店舗経営をしなければならないわけですが、その時に「その地域のシビックプライドにつながる店舗を目指す」というのが非常に良い戦略のように思われます。そのような考えがあり、先ほどの「BE KOBE」を使った刺繍や「炭鉄港」を取り入れた店舗デザインのような施策に繋がっているのだと思われます。

また、一様に見られがちなチェーン店の店舗ごとの個性を出していく意味でもこのような取り組みは有効です。ユニクロを有するファーストリテイリングも23年の事業戦略で「それぞれの地域に合った個店経営を推進していくことで、ユニクロの可能性を最大限に活かし、より愛されるブランドにしていきたいと思います 」と述べています。店舗ごとの顧客エンゲージメントを高め、そこで買う理由を与える事が、複数ある店舗や他企業のブランドとの差別化になっていくという事でしょう。

今回は各地に広がるシビックプライドを取り入れた企業の取り組みについて紹介させてもらいました。来月はどんなニュースが見られるでしょうか?次回の更新を楽しみにしていてください!

(文:黒田)

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