BOOK
単なる移住物語ではない。和洋、新旧が同居する面白さ。「移住」の概念が変わる一冊。
NHKカールさんとティーナさんの古民家村だより
雪が大嫌いだった村の人に「こんなきれいな世界はない」と、村のよさに気づかせてくれた人がいる。
それは、この本の主役、ドイツ人建築デザイナーのカール・ベンクスさん。カールさんは、妻ティーナさんとともに新潟県十日町市竹所(たけところ)に移住し、古民家を次々と再生させてきた。
二人は、村の人との交流を通して竹所の文化を吸収しながら、母国の文化でこの村の人を楽しませている。
本では、小正月の村祭りに毎年欠かさず参加し住民とともに一年の福を願う様子や村のクリスマスパーティーで二人がサンタに扮し母国ドイツの豚肉料理を振る舞う様子が描かれている。
郷に入っては郷に従え。
「移住」と聞くと、その土地の文化に合わせて暮らすことを思い浮かべる人が多いかもしれない。私もそのうちの一人だったが、この本を閉じたとき、その概念が変わった。新たにそこにやってきたからこその目線は、昔からその土地にあるもののポテンシャルを引き出し、まちをより豊かにすると思う。
和と洋、新旧を受け入れる温かい竹所の暮らしを覗いてみてはいかが。
それは、この本の主役、ドイツ人建築デザイナーのカール・ベンクスさん。カールさんは、妻ティーナさんとともに新潟県十日町市竹所(たけところ)に移住し、古民家を次々と再生させてきた。
二人は、村の人との交流を通して竹所の文化を吸収しながら、母国の文化でこの村の人を楽しませている。
本では、小正月の村祭りに毎年欠かさず参加し住民とともに一年の福を願う様子や村のクリスマスパーティーで二人がサンタに扮し母国ドイツの豚肉料理を振る舞う様子が描かれている。
郷に入っては郷に従え。
「移住」と聞くと、その土地の文化に合わせて暮らすことを思い浮かべる人が多いかもしれない。私もそのうちの一人だったが、この本を閉じたとき、その概念が変わった。新たにそこにやってきたからこその目線は、昔からその土地にあるもののポテンシャルを引き出し、まちをより豊かにすると思う。
和と洋、新旧を受け入れる温かい竹所の暮らしを覗いてみてはいかが。
選んだ人
若林真衣YOMIKO 第1ビジネスプロデュース局
まちづくりに関心を持ち、学生時代は、市民祭の親善大使やコミュニティFMのパーソナリティを務めた経験も。予期せぬ出会いを大切に、本との出会いは、ほぼ書店。今回も平置きされているものから棚までタイトルに一通り目を通し、この本を見つけた。