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好きにならなくても、誇りはつくれる

パッキパキ北京
綿矢りさ(著)  集英社
著者自身の中国滞在経験をもとにした、痛快中華爆走小説の「パッキパキ北京」。
主人公の菖蒲(アヤメ)が、単身赴任中に夫に呼び寄せられ、コロナ禍真っ只中の北京で暮らす物語。先に暮らしている夫は北京になじめず、一方、菖蒲はあっという間に北京に馴染み、まちと関わるスタンスの差が個人的にはとても興味深かった。

菖蒲は「駐妻」として一歩引いてまちと接するのではなく、むしろ、「住民」として北京のある意味理不尽でカオスなところも含めて、ちゃんと知ろうとし、北京の論理に合わせようとした。

普通、シビックプライドって「好きだから誇れる」という愛着ベースで語られがちだけど、菖蒲を見ていると、誇りって必ずしも好き嫌いから生まれるものじゃなくて、その土地の理屈を自分の生活に組み込めた、渡り合えたという実感からも生まれるんじゃないかと思った。
(続編も準備中とのことなので、乞うご期待!)
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吉永彩YOMIKO インダストリーコンサルティングセンター
ビオトープ的積読を実践しながら、「働くこと」と「本を読むこと」のバランスを模索する毎日。 新しいまちに訪れたときは必ず本屋さんに行くのがマイルーティン。本に関わる仕事がしたい。

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